水道水をスイッチで簡単に開閉したくありませんか?
- 庭木や家庭菜園の水やり
- ガレージ・車庫での洗車など
わざわざ蛇口をひねらなくてもスイッチ一つで水が出てくれたら便利な場面は色々あります。

そこで今回は、スイッチ一つで水道水を簡単にON/OFFできるように蛇口を取り外して、電磁弁という部品を取り付ける方法を紹介したいと思います。
電磁弁は電磁石の力で液体や気体を開閉する部品なので、主に工業製品に使用され、日常生活では馴染みがない部品だと思います。ですが、今は家庭用の100V電源でも動作する電磁弁が低価格でAmazonにて販売されています。
私の場合はこの電磁弁を活用して水やりに使用しています。
以前の水やりは、蛇口に市販の散水タイマーを取り付けていましたが、思ったとおりの動作できなかったため、電磁弁にスマートプラグをつないで、より綿密な水やりスケジュールが可能となりました。
ぜひみなさんにも簡単に試せるようにわかりやすく説明していきますので、最後までご覧ください。
この記事からわかること
準備するもの
- 電磁弁
- 配管継手(平行ニップル・呼び13 ネジサイズG1/2)
- コンセントプラグ
- 蛇口ニップル
- シールテープ
今回は、こちらの電磁弁を使用して水道水をスイッチで開閉する方法を紹介しています。こちらの商品は家庭用100V電源で動作し、一般的な蛇口が取り付くG1/2(呼び径13)になっています。弁体のステンレス材なのでサビに強く、長期使用に耐えることができるはずです。
手順
①水道メーターの元栓を閉める

蛇口を外す前は、まず水道の元栓を必ず閉めます。元栓は水道水を家の中に取り込む管の取り付けてあり、水道メーターと隣り合わせでつながっています。玄関付近、駐車場など道路に面した場所にありますので、作業に合わせて開閉させてください。
②蛇口を外す

蛇口を取り外します。蛇口は左回しで外れます。ただし、サビ等により手で回せないくらい硬く、外れにくくなっている場合があります。そんな時は『水栓取り外しレンチ』を使用するとスムーズに外すことができます。
水栓取り外しレンチは、一般的な形状の水栓には使用できますので、工具として備えておくと便利です。
③配管継手にシールテープを巻く

電磁弁の両端に配管継手を取り付けます。使用した配管継手はSANEI(サンエイ) 平行ニップル・呼び13(ネジサイズG1/2)になります。この商品は金属製のため、耐久性に優れ、長期間の使用にも十分耐えることができます。
過去、安価な樹脂製の配管継手を使用したことがありましたが、1度取り外して再利用しようとした際、ネジ部がつぶれ、水漏れが止まらないことがありました。
水漏れは、サビを誘発させ、不具合の原因を引き起こすため、高い精度で作られたこちらの商品をおススメします。

1つの電磁弁で2個の配管継手を使用します。 配管継手はネジ部にシールテープを巻きます。シールテープは全体が4~5重巻きにします。それ以上巻きすぎると厚みが出てしまってねじ込めなくなったり、ネジ内部でよれて塊になり、水漏れの原因になるため注意してください。
シールテープは全体が4~5重巻きにして、水漏れを防止
④電磁弁に配管継手を取り付ける


電磁弁の両端に配管継手を取り付けます。はじめは手で右回しにねじ込み、モンキースパナや六角レンチなどの工具を使ってしっかりと最後までねじ込みます。このねじ込みが甘かったり、シールテープがきれいに巻けていないと水漏れの原因になるため慎重に作業を進めます。
配管継手は最後までしっかりとねじ込む
⑤電磁弁にコンセントプラグをつける

電磁弁は一般家庭の商用電源(交流100V)を使用します。そのため、電磁弁から電線が2本出ています。この電線にコンセントをつなぎます。
コンセントは近くのホームセンターでも購入できます。
⑥電磁弁を取り付ける

蛇口を取り外した水道管に電磁弁を取り付けます。
配管継手を電磁弁に取り付けた要領でねじ込んでいます。ただし、電磁弁には水が流れる方向がきめられているため、向きには注意してください。
電磁弁は、矢印の方向に水が流れるように取り付けます。
水が流れる向きに注意する
⑦ホースと取り付ける

今回はホースをつないでスイッチで散水できるようにします。
水は水道管から電磁弁を通ってホースに流れるようにします。でも、このままの状態ではホースにつなぐことができないのでホース側に蛇口ニップルを取り付けます。
これでホースを簡単に着脱できるようになります。
蛇口ニップルを購入する場合は、呼び径13(もしくはG1/2)の表記があることを確認してください。
⑧元栓を開いて、通水試験
全ての作業が終わったら元栓を開きます。元栓は全開にしてから少し(1/8回転程度)戻します。少し戻す理由は、機械的な余裕を持たせることで部品の劣化を防ぐためです。
元栓を開けた後、電磁弁から水漏れがないか確認してください。にじみ出るように水が漏れることがありますので、しっかりと確認します。
水がにじみ出ていた場合は、シールテープの処置に問題があるため、シールテープを新しく巻きなおしてください。
水漏れがなければ、コンセントに差し込み、電磁弁が動作してホースから水が出ることを確認します。
無事に確認できれば作業は終了です。
ちなみに電磁弁に取り付けたコンセントプラグの長さは約20cmなので、スイッチ付きの延長コードを使用することで距離が離れたコンセントに差し込みでき、しかもスイッチ操作が可能になります。
注意すること
長時間の連続使用は注意する
この電磁弁は、ON状態で『開』、OFF状態で『閉』です。仕様上では8時間以上の使用は禁止されています。つまり電源を入れた状態が8時間以上にならないように使用してください。
流量調整ができない
蛇口では、何度もひねりながら水量を調整できます。ちょろちょろ出す時、勢いよく出す時、ひねり具合で調整できますが、電磁弁の場合はそのようなことができません。電磁弁では全開か全閉のどちらかです。そのため水量を調整する出し方が必要な場所には不向きです。
屋外では直接、雨風当たらない場所が理想
電磁弁の防塵・防水性能の等級はIP65です。この規格では耐塵(粉塵が完全に侵入しない)構造になっていますが、防水性に関しては強い噴流水に耐える設計であり、水没などには耐えることができません。そのため、屋外で使用する場合は、雨風が直接当たらない環境が理想です。

まとめ
蛇口のかわりに電磁弁をつける作業手順
- 水道メーターの元栓を閉める
- 蛇口を外す
- 配管継手にシールテープを巻く
- 電磁弁に配管継手を取り付ける
- 電磁弁にコンセントプラグをつける
- 電磁弁を取り付ける
- ホースと取り付ける
- 元栓を開いて、通水試験
最後まで読んでくれてありがとう!
今回は『蛇口のかわりに電磁弁をつけるだけ!水道水をスイッチでON・OFFできる』として蛇口のかわりに電磁弁をつける作業手順を詳しく紹介しました。
電磁弁を使った水道水の開閉は、特に水やりに便利です。スマートプラグを使用すればWIFIで遠隔操作ができるため、お庭の水やりの手間を省略することができるようになります。

ぜひ試してみてください